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キャリアアップ助成金が変わります!
キャリアアップ助成金は、厚生労働省が実施する制度の一つで、正社員化を促進し、労働者のキャリアアップを支援するための助成金です。
この制度は、非正規雇用の労働者(パートタイム、有期契約労働者など)の正社員転換を促すことや、従業員のスキルアップを通じて中小企業の人材確保・育成を支援することを目的としており、主に次のような支援内容があります。
①正社員転換支援
非正規雇用の労働者を正社員に転換した企業に対して、転換した労働者一人あたりの助成金が支給されます。これにより、企業は正社員への転換に伴うコスト負担を軽減できます。
②スキルアップ支援
従業員のスキル向上や資格取得を支援するための研修を実施した企業に対して助成金が提供されます。これにより、従業員のキャリアアップを促し、企業の競争力強化に貢献することが目指されます。
③雇用管理改善支援
雇用管理の改善や働き方改革に取り組む企業に対して、その取り組みに応じた助成金が支給されます。これには、多様な働き方の導入や職場環境の改善などが含まれます。
2024年度キャリアアップ助成金ここが変わります!
2024年度のキャリアアップ助成金については、正社員化コースがさらに強化される予定です。特に、多様な正社員制度(勤務地限定、職務限定、短時間正社員)の導入や、無期雇用からの正社員転換を促進するための加算措置が拡充されます。
これらの改正により、企業は非正規雇用労働者を正社員に転換する際、より多くの助成金を受け取ることが可能になります。具体的には、現行では中小企業であれば、最大57万円(大企業の場合は最大42万7,500円)のところ2024年度は中小企業であれば、最大80万円(大企業の場合は最大60万円)の助成金を受けることができます。
対象となる企業は、人手不足を解消したいが人件費の負担を軽減したい企業、キャリアアップを希望する従業員がいる企業、働きやすい環境整備を推進したい企業などです。助成金の対象となる従業員は、通算6ヶ月以上の雇用があり、前職と現職の事業主間に密接な関係がないなどの条件を満たす必要があります。事業主は、雇用保険適用事業所であること、キャリアアップ計画の策定など、特定の要件を満たしている必要があります。
キャリアアップ助成金の不正受給に要注意!
キャリアアップ助成金の不正受給には、いくつかの典型的な事例が存在します。例えば、対象となる労働者や給与支給担当者など複数の関係者からの内部告発により不正が発覚するケースがあります。
不正受給が発覚した場合のペナルティは厳しく、受け取った助成金の返還はもちろん、違約金の支払い、事業者名の公表、さらには今後5年間、雇用関係助成金の受給資格を失うことになります。また、場合によっては刑事告発されることもあります。これには、詐欺罪や有印私文書偽造罪などが含まれる場合があります。
不正受給を防ぐためには、助成金について深い理解を持ち、信頼できるプロフェッショナルに申請サポートを依頼することが効果的です。代理人による申請であっても不正受給が発生しているため、代理人の信頼性をしっかりと見極める必要があります。
不正受給に手を染めると、企業の信頼性だけでなく、事業の存続そのものにも影響を及ぼす可能性があるため、適正な手続きを踏むことが極めて重要です。
キャリアアップ助成金申請におけるポイント
①計画書の提出
まず、所在地を管轄する労働局にキャリアアップ計画書を提出し、認定を受ける必要があります。この計画書には、事業主が非正規雇用労働者のキャリアアップに対する具体的なプランを明確に示す必要があります。
②正社員化の流れ
正社員化コースの申請には、キャリアアップ計画書の提出、就業規則に正社員化の制度を規定し労働基準監督署への届出、非正規雇用労働者を正社員へ転換、転換後6ヶ月間の雇用継続と給与支給、支給申請期限内の支給申請の手続きが必要です。
③対象となる事業主
雇用保険適用事業所の事業主、キャリアアップ計画を作成し認定された事業主などが対象です。一方で、労働保険料未納や労働関係法令違反がある事業主は対象外となります。
④企業規模による違い
助成金の支給額は企業規模によって異なり、事業所の資本金や常時雇用する労働者の人数で判断されます。業種によって「中小企業事業主」の範囲が定められています。
⑤正社員化支援のコース
正社員化コースと障害者正社員化コースがあり、それぞれに適用される条件や助成額が異なります。正社員化支援では賃金の引き上げや昇給、賞与や退職金制度の適用なども条件に含まれます。
助成金申請にあたっては、厳格な審査が行われるため、計画書の内容や申請書類の正確性に細心の注意を払う必要があります。また、助成金の目的や条件を十分に理解し、正当な手続きを行うことが重要です。詳細な情報や申請方法については、厚生労働省のウェブサイトや専門家からのサポートを得ることが推奨されます。
キャリアアップ助成金に関することでご不明点やご相談したいことがございましたらお気軽にお問い合わせください。